久しぶりに本を手に取った。
Amazonで借りたものだが、自分の長い疑問が氷解した気分になった。せっかくなので紹介したい。
「20歳の自分に伝えたい知的生活のすゝめ」
齋藤孝氏の書いたものでタイトルの通り20歳前後の学生、若者向けだ。40代近くなる自分は当てはまらないだろうと思った。
手に取ったキッカケは主に二つだ。
1つは最近、職場での新人の出入りが多く、新人研修係の一人として任命されたときだ。自分よりも年上、年下関係なく教えている。どちらが良い悪いという話ではないが、若い人の言動が少し気になった。
喋りは確かに言葉の端々に礼節を欠き、私が教えてるときは足を組むなどあるが、別に大したことではない。聞き分けがないのは上下関係ない。私は一端の会社員であるし、重要な位置にいない。ただ新人を教えるよう依頼された人間だ。
ただメモ用紙に「マインドセット」とタイトルが書かれた文字が気になった。それと、私がミスを指摘したことに対し「CPUが一杯になり⋯」と頭が真っ白になったことを言っていた。
何だか言葉ばかりが先行して中身が伴わない、失礼だが薄っぺらい感じがした。自分も20代はそんな感じだったのかもしれない。若者だけではない、年上でもそれを感じることはある。
2つ目は批判している自分の中身も薄いのではないかと懸念していることだ。
今では動画やSNSを見ればある程度の回答が得られるようになっている。そして、見よう見まねが上手いと相応らしい回答ができる。
タイパを重視する現代からすればタスク処理を早く済ませるのが安全だ。処理だけを行い、想像力もなくこなすようになると興味を失ってしまう。
偉人や尊敬する人物を模倣し、自分の中に落とし込むのは結構である。目指すべき指標がいると、方向性がブレにくいからだ。ただ形だけ真似をしても上手くはいかない。
使い勝手のいい言葉をそれらしくなるのは時代は変わっても同じなのかもしれない。
【まとめ】奥行がある人間になるには深く認識すること
若者がどうのこうのと話をしたが、別に説教をしたいわけではなく、なぜ言葉ばかり良く聞こえ、薄っぺらく感じるのか。
では、どのようにすれば厚みがある人間が出来上がるのか。
齋藤氏の同著書では読書をすること、合わせて誰かにアウトプットするのを推奨している。
「面白かった」
「素晴らしかった」
これだといけないらしく、他人に説明したり、議論ができるようになると血肉になり、人間的にも厚みを持つ。
表面的なものだけ見ていないか、自己を省みて、自分も言葉だけいい言葉を使って中身がない人間になっていないか日々注意だ。
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